紗のモノ・マルチについて

 

スクリーン印刷を 製版するための紗には、ポリエステルやナイロン、ステンレスがありますが、これらの糸で編んだ布のことを紗と呼んでいます。

 

ポリエステルの紗にはモノフィラメントとマルチフィラメントの2種類の糸があります。モノフィラメントは単糸と呼ばれる1本の糸で編んであり、マルチフィラメントとはモノフィラメントの細い単糸を何本も撚って一本の糸にしたものです。

 

 

モノフィラメントはポリエステルのツルンとした一本の糸ですのでインキの通過性がいいです。しかもテンションもしっかり出ますので精度の要求がある製品や、細線や細かい文字などの再現に最適です。

 

これに対して、マルチフィラメントは細い糸を何本も撚って一本の糸にしている事で、印刷時に糸にインキが絡み易くインキの通過性が悪ですので、撚った糸の隙間にインキが滞留しやすいため、印刷物のインキが滲み易い傾向があります。したがって細線や細かい柄には不向きで、どちらかと言うと大きめの柄でベタ柄のインキの滲みがあまり気にならない捺染やTシャツ、タオルなどの布地の印刷に使われてます。

 

因みにマルチフィラメントの紗には2種類あって、紗に織る時に縦糸、横糸ともマルチフィラメント織った紗をマルチ╳マルチと呼び、縦糸はモノで横糸がマルチで織った紗もありこれはモノ╳マルチ呼ばれています。

 

ナイロンやステンレスはモノフィラメントです。ナイロンはストッキングを想像して頂ければ分かり易いですが、弾性が大きいですので精度を必要とする印刷には不向きで、曲面印刷や表面に微妙な凹凸がある材料の印刷などに適しています。

 

ステンレスの糸は針金のような形状ですので、弾性はほとんどありません。したがって工業用製品のように高精度を要求される電子部品などに利用されます。

 

また、インキの通過製も非常に良いため、クリームはんだ印刷や、メッシュ数を高くしてファインライン印刷などに使用されます。

 

緊急事態宣言のおかげで、感染者数も少しずつ収まりかけているようですが、油断するとまたまた増えてしまいますから、是非みなさん、手洗い うがい 消毒 マスクを励行し、密にならないように気を付けてお過ごしください。

 

ブロンコでした。

 



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